SNS考

facebookの力でエジプトやチュニジアで民主化のうねりが加速したということだった。きっとそれは事実。

しかし個人的にfacebookを含めSNSの「面白味」がわからない。facebookの機能は見飽きたものばかりで、twitterに感じたような「新鮮味」や「斬新さ」がかんじられない。ドキドキワクワクがない。

それはたぶん「排他的」がキーワードなのかもしれない。ブログもtwitterもYouTubeもFlickrもすべてオープンでフリーなソースだ。一個人が不特定多数にむけて無料で発信する。これがインターネットの流儀だとおもっていた。

しかしfacebookやmixiはちがった。アカウントをもっていなければ情報を閲覧することさえできない。アカウントがあっても「友達承認」されていなければ見られない情報もある。そこに違和感をかんじてしまうのは自分の趣向に偏りがあるからだろうか? そうかもしれない。

「排他的」で想起するのはオンラインゲームだ。ゲームという「閉鎖空間」のなかでのコミュニケーション。しかしオンラインゲームには「ゲームであそぶ」という純粋で共通の目的がある。SNSにはそれがない。「つながる」こと自体が目的なのか? クローズドに?

その「排他的」な部分が今回の北アフリカの大規模なデモに貢献したのは理解できる。独裁者の監視の目をかいくぐって同志と連絡をとれたから、あそこまで大規模になったのだ、と。そのうねりはリビアなどの周辺の国にまで波及している。中国にも達するかもしれない。インターネットが歴史をうごかした最初の事件になるかもしれない。

ソーシャル・ネットワークの文化は加速度的に普及していくだろう。それでも「しかし」とおもってしまう。ハッカーの世界では、コードがオープンにされ、別のハッカーたちがそれをビルドアップしていく。そんなオープンでフリーな文化が好きだ。たとえそこにインターネットの問題があったとしても、そちらの文化のほうに惹かれる。

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