冗長なり

横山光輝の「三国志」全60巻を読了す。二ヶ月以上かかった。

感想として、まず「冗長」だった。漫画だからまだしも「三国志演義」や「吉川三国志」みたいな活字なら読み通すのは無理だったろう。

そしてやはり関羽、曹操が死ぬあたりから急激に物語は失速するな。これは仕方ないことだけども。そして張飛、劉備も死んで孔明一人になると終盤の司馬懿との決戦以外に見せ場はほぼない。

三国志の悲しいところは、英雄が一人も野望を叶えることなく死んでいくところなんだと思う。ある意味バッド・エンドな物語。

しかし「三国」としてるも実質は曹操勢(魏)と劉備勢(蜀)の対決だな。呉は基本、脇役。英雄は周喩だけ(その周喩が三国志の中の最大のクライマックス「赤壁の戦い」の立役者なのだが)。

てなわけで横山三国志によってオーソドックス(?)な三国志のスジを知った。これは北方三国志を「より面白く読む」ために必要だったのだ! しかしその北方三国志もそろそろ関羽に死の影が忍び寄ってきているのであった……。

三国志 (1) (希望コミックス (16))
横山 光輝
潮出版社
wednesdayjune062012

0 件のコメント:

コメントを投稿