THE QUEEN
2006年イギリス映画。ダイアナ元皇太子妃の交通事故死にたいする英国王室の葛藤を描いた作品。といってもまったく重い雰囲気はなく軽快な作品。
映画はトニー・ブレア新首相をクイーンが承認する場面からはじまるのだが、その冒頭の数分で英国の政治システム(君主制と議院内閣制)を感じることができる。英国はあくまでクイーンの所有物で、政府もクイーンの所有物。選挙でえらばられた国民の代表である首相はクイーンに仕える立場。王様と従者の関係。なんかおとぎ話みたいw。日本もおなじシステムのはずなのに、なんかカタチだけ輸入して中身は別物のような……。
ほかの国からみれば伝統と合理性を重んじる英国の国民性は憧れの対象なんだけど、どの国だっていろんな問題をかかえている。
ダイアナの死にたいして王室は沈黙をつづける。それは王室以外の者にたいする王室のしきたり・伝統に則った行動だったのだが、それが国民の批判を買い君主制廃止の声まできこえてくるようになる。
当たり前のことだけど、英国にも王室を馬鹿にする人はいるわけで、とくにリベラルはその傾向がつよいよう。で、リベラルの代表でもあるブレアがどうするかって展開になるわけだが……。
クイーン役の Helen Mirren がとにかくイイ! エリザベスⅡ世を気高くかつキュートに演じている。この時代に君主であることの覚悟を感じることができる(わが国の皇族にもおなじものを感じます。あくまで個人的見解( ̄ー ̄)ゞ)。
そしてブレア首相役の Michael Sheen 。「この顔どこかで見たことあるなぁ……」とおもったら『アンダーワールド』で狼男族のリーダー役の人だ! イイ顔してる。
なにより映画としてテンポ感があってユーモアもあって気持ちのいい映画。見ていて飽きません。良質です。
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