ゲイジュツにおける三つにステージ

ゲイジュツには三つのステージがあると個人的に思っている。

第一段階は「鑑賞」のステージである。

小説を読んだり、映画を観たり、音楽を聴いたり、絵画を観たり……ゲイジュツを楽しむ態度である。「鑑賞」も立派なゲイジュツ活動であるとは岡本太郎大先生もおっしゃっている。

しかしこの段階は楽である。なぜなら受身だから。すでにあるものに対して「おもしろい」とか「つまらない」とか言っていればいいから。

しかし「鑑賞」はゲイジュツ活動の基本である。

第二段階は「模倣」のステージである。

絵画を模写したり、楽器を奏でたりして、自分もそのゲイジュツ活動に参加しようとする態度である。これは「鑑賞」ほどお気楽ではない。技術を習得し、自らの肉体と対話しなければならないからだ。

そして時間がかかる。ある意味終わりはないと言える。しかし「模倣」のなかから「自分」を見つける作業であるとも言える。

第三段階は「創造」のステージである。

小説を書いたり、絵を書いたり、作曲したり、と作品を作り出そうとする態度である。これは究極である。困難の道程である。面倒くさい作業である。見返りはない。

「創造」することだけでも困難なのに、「創造」が手段になり結果や報酬を求めるようになってはいけない。そうではなく「創造」すること自体が目的にならなければならない。

ほとんどの人がここに辿り着けない。それでも辿り着きたい。

sundayaugust182013

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